一線の場へ提案するプラットホームである。
実際に起用に結び付いた者も少なくない。
だが、それはあくまでも二時間の作品における数分、長くても数十分の話で、
彼らがメインの登場人物を演じ、物語を牽引する場所がない。
そこで、ショーケースである。
空間には、役者がいる以外に何もない。だから誤魔化しは一切通じない。それは私にとっても同じことで、取り組むには相応の覚悟が要った。
それでも、一線の現場には常に新しい風が必要なはずだ。出会い、新たな作品を共につくり、観客へ届けてゆくこと。見極める眼を持ち、起用へ結び付けられる方々との架け橋を担いたい。
プロデュースではなく、ジョイントと付けたのはそういうことだ。
飯塚健